バーベルを肩まで一気に挙げるウエイトリフティング。難しそうに見えますが、順序を踏めば安全に覚えられます。この記事では、クリーンを分解して習得する手順を紹介します。
クリーンは「分解して」覚える
クリーン(床から肩まで一気にバーを引き上げる種目)は、一見すると複雑な全身動作です。ですが、いくつかの単純な動作に分解すれば、初心者でも順を追って習得できます。
いきなり全体を真似ると、力任せの悪い癖がつきやすい。分解して、下のパーツから積み上げるのが、遠回りに見えて確実です。急がば回れがクリーン習得の鉄則です。
習得の順序(ボトムアップ)
当ジムでは、次の順序で少しずつ組み立てていきます。前の段階が安定してから次へ進むのがポイントです。
- 01
フロントスクワット
肩の前でバーを受ける姿勢に慣れます。ここが不安定だと、クリーンの「受け」が崩れます。
- 02
ハングポジションのデッドリフト
膝上からバーを引く動きで、背中の張りと引く方向を覚えます。
- 03
ハングクリーン
膝上から肩まで引き上げます。可動域が短いぶん、体を落として受ける感覚をつかみやすい段階です。
- 04
パワークリーン(床から)
最後に床から。ここまでの各パーツがつながって、一連の動作になります。

最初はバーだけでいい
重さは後回しで構いません。むしろ軽いバーで正しい軌道を反復する時間が、後の伸びを決めます。20kgのバー、慣れないうちは軽い専用バーでも十分です。
クリーンは力で挙げる種目に見えて、実は『タイミングの種目』。最初の1ヶ月はバーだけで動きを刻む人ほど、あとで伸びます。
プラットフォームとバンパープレートがあれば、失敗しても安全に落とせます。落とせる環境があるほど、思い切って動ける。当ジムがプラットフォームを3面備えているのは、このためです。
よくあるつまずき
腕の力で引き上げてしまいます
クリーンは腕で挙げる種目ではなく、下半身の力をバーに伝える種目です。腕は最後に軌道を導くだけ。「引く」より「跳ねて受ける」イメージに変えると、腕の力みが抜けやすくなります。
まとめ
クリーンはフロントスクワットから順に分解し、軽い重量で軌道を刻むのが安全な近道です。落とせる環境で、受けの感覚を体に入れていきましょう。ウエイトリフティングが初めてでも、順序を踏めば大丈夫です。
Author

若松 鉄平
ヘッドコーチ/ウエイトリフティング・S&C歴12年
ウエイトリフティングで国民体育大会に出場(69kg級)。自身の競技経験をもとに、初心者のフォーム習得から選手の試合ピーキングまで一貫指導。「バーは正直だ」が口ぐせ。
Profile →

