体重を落としたい。でも積み上げた筋力は手放したくない。減量期は、やり方しだいで筋力の落ち方が大きく変わります。この記事では、筋力をできるだけ守りながら減量に臨むための3つの原則を紹介します。
減量で真っ先に落ちるのは「筋力」ではない
減量を始めると、体重計の数字はすぐ動きます。ですが最初に減るのは主に水分やグリコーゲンで、筋力そのものがいきなり落ちるわけではありません。筋力が落ちるかどうかは、減量の「やり方」で大きく変わります。
つまり、進め方しだいで筋力を守りながら体重を落とす余地があるということです。ここでは細かいテクニックではなく、3つの原則に絞って紹介します。減量の質は、原則を守れるかで決まる。

まず押さえる3つの原則
個別のやり方に入る前に、大枠はこの3つです。どれか一つではなく、3つをセットで意識するのが要点です。
- 1.タンパク質を減らさない
- 2.減量ペースをゆるやかに保つ
- 3.高重量の刺激を残す
原則①:タンパク質を減らさない
摂取カロリーを削るとき、真っ先に減らしがちなのがタンパク質です。ですが減量期こそ、筋肉の材料になるタンパク質はむしろ意識して確保するほうが理にかなっています。
削るなら、まず脂質や糖質の量から調整するのが一般的です。タンパク質は最後まで削らないと覚えておくと、食事の優先順位で迷いません。
原則②:減量ペースはゆるやかに
急いで体重を落とすほど、筋力や筋量も一緒に削れやすくなります。ペースは目安として、次のように考えると分かりやすいです。
| 減量ペース | 週あたりの目安 | 筋力への影響 |
|---|---|---|
| ゆるやか | 体重の0.5%程度 | 維持しやすい |
| 標準 | 体重の0.5〜1% | 工夫すれば維持しやすい |
| 急激 | 体重の1%超 | 落ちやすく、リスクも高い |
表はあくまで一般的な目安で、適切なペースは人によって違います。体調や生活リズムに合わせて、無理のない範囲で設定してください。
原則③:高重量の刺激を残す
減量中に総ボリューム(総負荷)がある程度下がるのは避けにくいものですが、高重量を扱う刺激だけは残すのが鍵になります。軽い重量の高回数ばかりに寄せると、体は「重いものを持つ必要はない」と判断しやすくなります。
セット数を減らしてでも、挙げる重量の質は落とさない。これが減量期に筋力を守るうえで、現実的で続けやすい方法です。
減量中はどうしても力が出ません。重量を落とすべきですか?
コンディションが悪い日に無理をする必要はありません。ただ、恒常的に軽い重量ばかりだと筋力は落ちやすくなります。セット数を減らして1セットの質を上げるなど、高重量の刺激を残す工夫で乗り切りましょう。
まとめ
減量期に筋力を守る鍵は、タンパク質・ペース・高重量の3つです。体重の数字だけを追わず、扱う重量の質を見張りましょう。自分の減量プランに不安があれば、トレーニングと合わせてコーチに相談してください。
Author

若松 鉄平
ヘッドコーチ/ウエイトリフティング・S&C歴12年
ウエイトリフティングで国民体育大会に出場(69kg級)。自身の競技経験をもとに、初心者のフォーム習得から選手の試合ピーキングまで一貫指導。「バーは正直だ」が口ぐせ。
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